精神分析に関心を持ち、少しずつ、書籍を読み始めています。「集中講義・精神分析㊤─精神分析とは何か フロイトの仕事 」 著者 藤山 直樹 です。精神分析は、一週間に4日以上、アナライザンド(分析される側の方)が時間を決めて、精神分析家を尋ねて、そして、50分間、行うものだそうです。そんな時間も、コストも負担するのは、大変なものですが、しかし、それでも、受ける方がいらっしゃるのは、それだけ抱えている問題が、大きいと言う事だと言う事なのでしょう。その中で、精神分析家は、決して安易に共感することをするのではなく、アナライザンドの転移、そして、精神分析家に生まれる逆転移を活かして、人生の支援を行う事とありました。
読んでいくと、人間と言う存在の限界や、不思議さが伝わってくる書籍です。又、精神分析と言う者の深さを感じることが出来ます。
印象に残った言葉は「共感と言うのは、2人で生み出すものだから、本当に共感しているかは、誰にも分らないんですね。そういうものを目標にしたり。目指したり、最初からあるものだと思ってやっていく事は、間違いで、傲慢だと私は、思います。」(84ページ)。
わたしが、行っているREBTの創始者アルバートエリスも、精神分析家であったと聞きます。「精神分析家であったエリス」は、恐らく、深い学習と精神分析から得た知見も、相当にREBTを創始するときに活かしたのだろうと考えます。私も、これから少しずつ、精神分析を学んでいこうと思っています。
良い本との出会いは、私にとって、一つのコーピングの要素です。
by 溝井伸彰