ドラッカーマネジメントを実践する会では、今年から「世界標準の経営理論」 ダイヤモンド社入山章栄著を月一章ずつ読んで対話する会を始めました。
昨日は、序章を全員読んできて、それに関する対話を始めました。
基本的にはzoomは快適に機能しました。ただ、お一人スマホで参加された方がいましたが、若干厳しい状態がありました。ご自身の顔の映像を映さないなどの工夫をして、データ使用量を減らす工夫で問題なく最後まで、参加できました。
本勉強会では、議論ではなく、対話を重視しています。議論は方向性を決定するためにするもの、対話は、そうではなく、そこに流れる意味を共有するためにします。つまり、相互理解を深めて、そこから出てくる意味を共有することになります。
そんな中で、出てきたことは…
「これまでは、ただフレームワークを覚えて、そこに当てはめれば解決できると思ってきたけれど、それでは、今後はダメだと思う。」
「今までは、学んでいなかったことが理解できた。」
「より深く理論を理解することで、様々な意思決定に役立てることが出来る」
「発言できない気持ちがあったけれど、これからは、しっかりと発言してみる」…
等々です。日本人は、良くも悪くも周りを気にする面があります。しかし、zoomは比較的良い意味で気にせずにできるので、理解の度合いももしかするとリアルよりも深いのではないかと思ったりします。
東京近県だけでなく、全国からの参加者が増えるといいなぁと思っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・以下は、レジメです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・
- 理論の目的「理論の主な目的は、何が(what)を叙述するものではなく「どの様に」(how)「いつ」(when)「なぜ」(why)に応えることである」
- How…因果関係
- When…理論の適用範囲(バウンダリーコンディション)
- Why…なぜそうなのか
- ヒト・組織は本質的にどの様に行動するか(基本原理)がなければ因果関係は論理的・整合的に説明不可
- 理論から得られた命題、仮説が本当に真理に近いのかを検証する(実証分析)
- なるべく多くの企業、経営者、従業員、ビジネスパーソン、組織などに普遍的に当てはまり得るビジネスの真理法則
- Why の説明、納得が得られなければ人は動かない。
- ビジネスの問題には正解がない。⇒正解がない中で意思決定して前進する必要性⇒思考の軸が必要。⇒十分な言語化が必要。「なぜその課題を進めなければならないか」、「なぜ日の方針が重要なのか」⇒理論で腹落ち
- 理論ドリブン思考の方が圧倒的に汎用性が高い
- 理論と現象の区別「理論ドリブン(駆動・ベース)」「現象ドリブン(駆動・ベース)」
- 一つの事象を様々な理論で理解できると言う事よりも、一つの理論から様々な事象を考えられることの方が重要。経営の主要理論は、30程度。
- 現象ドリブンは、現象⇒理論。理論的説明が薄くなる。
- 理論ドリブンは、理論⇒現象。応用が利く。
- 経営理論の説明力は時代を超えて不変
- 理論は、古びない。理論は、組織と人間の行動・意思決定の本質を根本原理から説明する。(whyの軸が存在)。
- ビジネスマンに説明の軸を与え高め行動につなげ、汎用性が高く無数の事象に応用でき、時代を超えて不変なのが経営理論
- 3つのディシプリン(学問)…経済学、心理学、社会学。
- 経済学…人は合理的に意思決定する。ポーター、リソースベースドビュー(バーニー)等。
- 心理学…人は合理的に行動するとは限らない。マクロ心理学…ハーバードサイモン⇒イノベーション、組織学習に寄与。ミクロ心理学…個人、チーム、組織内の行動メカニズム
- 社会学ディシプリン…人と人の間、社会的な関係性に着目。「弱いつながりの強さ」等。
- 理論とフレームワーク。
理論⇒意思決定(経営への反映)
理論⇒フレームワーク⇒意思決定(経営への反映)
しかし、フレームワークにただ当てはめれば良いという考え方は、思考停止を招く。
- Whyを考えずに闇雲にフレームワークだけを当てはめることは、思考を閉じ込めることになる。
- ディスカッション
- まずは、読んだ感想や気づきを。
- 果たして、そういう学び方をしているか。
- ただ、当てはめるだけでは、無意味と言う筆者の話は何を物語っているか。自分にそういう傾向はないか。
- それでは、この勉強会で自分が実践することは何か。等々。