皆様、いかがお過ごしでしょうか。
東京は、青空が広がっております。
いつものように一日が始まりました。
先日、雨の日の夜のことでした。
玄関の中に傘がぎゅうぎゅうに広げられ、
その透明な一本の傘に、一片、桜の花びらが付いておりました。
今年の桜は、あまり目にも留めておりませんでしたので、思わず笑みがこぼれました。
桜の季節になるといろいろことが思い出されます。
実家の裏手には桜の木があり、部屋の中まで、その花びらが入ってきておりました。
風が吹くと本当に美しくて・・・
郷里の山々には、新緑に変わり始める縁に山桜の薄い桃色もとても美しく、
遠くから眺めておりました。
そして、その時々に私の心にとどまるものを落としていきました。
今年の桜は娘の傘に留まった忘れられたような一片でした。
あなたは今年の桜、どこでみましたか。
あなたの心にそっと舞い降りましたか。
『ゆく春は
濡れた桜の
石畳
歩く私の
靴の先にも』2012年4月
濡れた桜の
石畳
歩く私の
靴の先にも』2012年4月
『ひとひらの
いじらしさみる
桜花
そっと舞い降り
娘の傘に』2020年4月
桜花
そっと舞い降り
娘の傘に』2020年4月
新型コロナウイルスの中、息苦しさを感じますけれども、
庭にも小さな花々が色を添え始めました。
確実に時間は前に進み、
草木花は陽に向かって、顔をあげています。
その草花にささやかな希望を思います。 By mizuho