「最悪を想定して楽観的に行動する」…REBTを象徴する言葉のように感じます。REBTは、推論には論駁しない心理療法です。
つまり…「コロナが広がって経済的に大変になったらどうしよう。」という推論には、論駁をしないのが、REBTです。
最も近いとされる認知療法なら…「そんなに大変になると言う事はないんじゃないかと思うけど…それについては、どうですか?」
と言う質問をすると思うのですが、REBTは、そうなったとしたら、何が恐ろしいのですか?と聞きます。
なぜなら、推論に対して論駁をすることは、
不幸にして、推論が当たってしまったとしたら…論駁は無意味だったと言う事になるからです。
それに、その議論は平行線をたどることもあります。
そういうと、REBTって本当に厳しいと思われるかもしれません。
しかし、今回のコロナウィルスを考えてみますと、日本では、この検査件数の低さ、
都内の感染された数の推移を見れば、ある程度広がってしまうのは、もう既定路線と考えられます。
それをこれ以上感染は広がらないのでは、否広がると話あってみても無意味だと言う事が分かります。
そして、自分は例えば、収入が途絶えたとして何を恐れているのだろうと考えてみると…生活が出来なくなる…大変だ。
でも、どうでしょうか。それをしっかりと感じて、これで良いのか、このままでは…。とそこまで考えると…開き直る事が出来ます。
そうなると不思議なもので、人間は現実的に考え始めます。
人間はそれを変えられる可能性を持つ存在です。
だとするとそれは、嫌なことなのですから、何かできることはないかと考え始めるのではないでしょうか。
このままじゃ苦しくなる一方だから、こんなことをしてみよう。開き直るという感覚に近いかもしれません。
こんなことばかり考えてても仕方ないや!となりませんか。何かできないかなぁ~となるのではないでしょうか。
あんなことをしてみよう!と発想は広がるのではないでしょうか…。
最悪のことを想定すると不思議です。人間は、何とかできないかと考え始めるのではないでしょうか。
社会全体が困っているのです。困りごとにはニーズが隠されています。
…具体的に考えることが出来るかもしれません。
そうなると気分は、少し明るくなりませんか。大きく変わることはできなくても、
少なくとも最悪の心理状態からは、抜け出すことが出来るはずです。
外出しない!人との接点を8割減らす!は、当然のこととして、それを守りながら…
医療関係者の方々が本当に戦っていられる状況です。私たちに何かできることはないだろうか。どうしたら役に立てるのだろうか。
今持っている自分の力を過小評価せずに、考えてみましょう。そして・・・
最悪を考えて楽観的に行動しましょう。