「認知療法」アーロン・T・ベック著を続けて読んでいます。
感情は、なぜ、どういう言う状況の時にどんな感情が起こるかと言う事に詳しくなることは、大切だという気づきを得ました。
例えば、本書では、怒りの感情は、侵害された時に感じる者であり、以下の状況で起きると書かれています。
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意図的な直接的な攻撃…これは、わかりやすいですね。直接的にしかも意図的に攻撃を受ければ怒りは当然湧いてきます。
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直接的ではあるが、意図的ではない攻撃…これは、少々わかりにくいのですが、例えば、自分がライバルだと思っている人がいて、その人が、意図はしていないけれど、自分の考えの根本となっている信念を否定的に話をした場合などです。
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法律、基準、社会習慣の違反。…これは、例えば、自分の目の前を細い道なのに、猛スピードで、自動車が通りすぎた時等に起こる怒りです。「危ないだろう!ふざけるな!」等です。
…但し、特にこの場合は、以下の三つの条件が満たされた時に怒りになるという事が書いてあります。
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その侵害が、深刻で否定的なものととらえられた時
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その有害な状況が目前の差し迫った危機の兆候や前兆としてとらえられていない事
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自分が受ける可能性のある危機ではなく、むしろそうした違反や違反者の間違えに焦点が当てられている。
つまり例えば、今話題になっているアメリカの黒人のフロイトさんの死亡につながった白人警官の問題に対する怒りは、3の社会習慣の違反に該当し、上記の3つの条件を満たしている訳です。自分に直接の危害を加えらる前兆兆候とととらえられれば、それは、怒りではなく「不安」の感情が生まれると言う事になる訳です。
こんな風に捉えていく事で、怒りの感情だけではなく、他の感情にも詳しくなることが出来れば、クライアントさんを理解するのに役立ちます。話を聴くときに、頭の片隅に入っていると役立ちます。又、REBTの場合、その怒りで問題が生じている場合には、論駁に役立てることも出来そうです。
やはり学ぶ事は大事です。私の場合こういう良書に出会うとノートにまとめたくなります。やはり書くという作業は、記憶の定着に役立ちます。読むだけでなく作業をして、作業記憶にすることは、大切ですね。
REBTを学びたい方は、是非ご一報ください。一緒に学びませんか。近しい方の為に、ご自身の為に役立つこと請け合いです。
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