REBTについて

頭が良くなる一般意味論。

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GS思考法~一般意味論を日常生活に生かす~マーティンHレビンソン著 吉田悟監訳 亀井ユリ訳を再び読み直しています。

一般意味論とは、アルフレッド・コージブスキー(1879年 – 1950年)により1919年から1933年までの間に構築された教育的規範である。コージブスキーが人類の生存にとって最も有益であるとした意味反応のシステムを「一般意味論」と名付けてたのです。

何のことやら、さっぱりわからん…その通りですね。一般意味論の大きなコンセプトは、言葉は事実ではない。地図は、現地ではない。と言う事です。つまり、私たち人間は、言葉を事実としてとらえるのですが、しかし、言葉で認知され、表現されたことは、全ての事実を表していないのです。常に一部分を切り取って、しかも、自分の認知によって…。昔、確か、「インド放浪」と言う「藤原新也」氏の書籍を読んでいる時、以下のようなシーンがあったように記憶しています。

インド人のおばさんに地図を見せて、ここに行きたいと尋ねるとこの地図は、間違っているタバコ屋のおばさんがここには描かれていないではないかと言われたシーンです。

しかし、我々人間は、言葉に騙されてしまう。例えば、○○をするような奴は、嫌な奴で、とてもつき合うことなどできないという言葉は、果たして本当かと考えてみると…もちろん○○によるのかもしれませんが、本当に嫌な奴かどうかと言うのは、単なる推論であって、必ずしも、そんなことは、言えないと言う事は多々あります。つまり、一般意味論では、言葉と事実を分けて考えて、思考を柔軟に保つことを主張するものなのです。

一般意味論は、REBT(論理療法)のアルバート・エリスも影響を受けたと言っています。私は、REBTを通じて、一般意味論と出会ったのですが、本当か、嘘かは、わかりませんが、頭が良くなった感じがしました。(笑)少なくとも、思考に柔軟性が出たのは、間違いありません。

一般意味論では、健全な思考の10の障害として、以下のことを挙げています。

  1. 総称的態度「全て知っている」と言う態度…まさに地図は現地ではないのです。全てを知っているというのは、何かおかしいととらえると良い。全部知っていると考えたら、もうそれ以上知ろうとは、考えません。思考停止になってしまいます。

  2. 自動的な反応(即時反応)…自動思考です。言葉を吟味せずにそのまま、反応してしまう。

  3. 二価的思考…白か黒ではなく、間にもグレースケールがある事を理解する。両極で考える事ではなく、その間にある選択肢を大事にする。それによって思考の柔軟性を保つことが出来ます。

  4. 不変と言う反応・評定…世の中に不変なことは何もない。あらゆることは変化していると理解する事。ドラッカーも変化するという事実だけが、変化しないと言っています。

  5. 投影に気づかない…例えば美しいと言った時、その人の価値観を投影しています。本当に美しいというのは、一体何?そのようなことを考えてみることは、有用です。あいつは、ダメな奴と言うかんがえ言葉にも投影が含まれているのです。

  6. 「答えられない」質問をする…答えられる現実的な質問をすることが大事。何か失敗したときに、なんで僕は、こんなにダメなんだろう?と言う問いをしても無意味。そうではなく、どうしていったらいいのか?と質問をすることに意味がある。

  7. 要素主義…何かの事柄を要素分解して、このことが原因ととらえるのではなく、全体として、その問題を生んでいると考えると、より良く思考できる。

  8. 事実と推論を区別しないで結論を出す。…人間は、推論をしながら生きています。しかし、推論したことを事実と考えてしまう。推論と事実を区分すれば、より柔軟に物事をかんがえる事が出来る。

  9. 常識に頼る…常識にとらわれると言う事は、無自覚に仮説や前提を信じていると言う事です。それらを一旦疑ってみるとより自由に思考が出来る。

  10. ラベリングとカテゴリーエラー…無自覚に人や事柄をラベリングします。このことを疑うことは、極めて重要です。

を挙げています。これだけでも、思考は、柔軟になります。ご関心のある方は、本書や、思考と行動における言語(S.I.ハヤカワ) をお読みになられることをお勧めします。

思考を柔軟に保つことは、イノベーションのヒントを掴むことにもつながります。是非この機会に学びましょう。

 

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