REBTについて

ゲマインシャフト感覚と論理療法の学会憲章

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ある知人からの相談を受けました。話を聴くと、良い環境とは、言えない環境に身を置いていると言う事が話の端々から伝わってきました。そうか…大変だったなぁと感じながら、そんなことに気がつきました。

人間は、自分と格闘する動物です。特に社会を形成して生きてきた人間は、その社会の中で色々なことを感じたりするものです。それは、アドラーの個人心理学でいえば、ゲゼルシャフト的な共同体で生きるとそういったことになりがちなのだろうと感じたりします。アドラーは、共同体感覚を心理学に持ち込み、多くの仲間たちから、科学に価値観を持ち込むのは、おかしいと白い目で見られた時期があると言います。この共同体感覚ですが、実は、二つあります。ひとつは、先に申し上げたゲゼルシャフト(契約共同体、利益共同体)もう一つは、ゲマインシャフト(原始共同体⇒家族や村落など)です。アドラーが言ったのは、後者ゲマインシャフトでした。アドラーは、オーストリアで生まれたユダヤ人で、この考え方ゲマインシャフトに傾倒する前は、左派の政治団体(オートストリア社会民衆党)の党員だったそうです。しかし、従軍医師として戦地に赴き、帰ってきて、この思想を捨てて、…恐らく政治では、世の中は、変わらないと言う事に直面したのだと思います。それから、このゲマインシャフト感覚を主張するようになったのだと教わりました。

ゲゼルシャフトは、契約共同体、利益共同体ですから、利益を上げた人が偉い?人になり、人の評価を必要以上に気にすることに繋がります。これを競合的な生き方と言います。それに対して、ゲマインシャフトは、家族に誰が偉い偉くないはない様に、農村で刈入れをする時に、みんなで協力をするように、協力的な風土が育まれます。これを協力的な生き方と言います。

現代の世の中は、どうか…。色々な生き方があると思いますが、増加しているのは、競合的な生き方なのかもしれません。それ故に、人は、他者の評価を気にし、人よりも上に立てるように努力したりします。これが過剰になると自我問題を発生させてしまう事になります。私は、少々極端かも知れませんが、独立してから、二十数年、極力競争をいしきしない生き方をしてきた様に思います。そして社会の片隅にいながら、お客様の役に立てれば、それで良いと考えて生きてきた様に感じます。その間、色々な出来事…失敗も、悲しい出来事も、自己嫌悪に陥りそうになる出来事もありましたが、概ね幸せに生きてきたと感じています。競争は、好きではないので…。

人間は、自己実現を目指すと言われたりしますが、これは、どうも目指して何とかなるものではないのではないかと思ったりします。楽しく、生き残ろうとするとき、(REBT=論理療法)の目的であるEnjoy&Survivalの事ですが、自己実現を目指すなどと言う事は、考えないのではないかと思います。自己実現…人の評価ではないし、自分の道をしっかりと生きる事なのだと思います。それによって、ある日…あぁ~幸せだなぁと感じる。そして、もっと勉強したいと思ったりする…これが自己実現なのではないかと思います。ましてや、絶対にお金をもって、良いものを身につけて…等と言う事ではないと思うのです。

…と言う事で、あまり、自己実現をしたいと考えすぎると、向こうから離れていき…悲しい出来事に出会ったりする可能性が高いのではないかと思ったりします。

そして、大切なことは、自分を良い環境に置く事、そして、その中で、その居場所を良くしよう務めることが大事と思った次第です。

最後に、REBTの唯一の国内の学会日本人生哲学感情心理学会の13の憲章をご紹介したいと思います。大好きな学会憲章です。こう生きているうちに…自然と自己実現への道が開かれるように思います。

第1条 自己利益

相手の利益も大事にするのはもちろんのこと、自分の利益も大事にする。それにより、人生の危機管理に備える姿勢が生まれる。

第2条 共同体感覚

公共心や道徳心を大事にする生き方をする。自利利他の生活の実践である。

第3条 自己指向

他者と協力するのは望ましいが、自己決定がそれよりも意味があると確信する。

第4条 高い欲求不満耐性

自分で何とかできる問題と自分で変えられない問題を識別している。また、人生で総てのものが手に入るわけではなく、嫌な経験をしなくては手に入らないこともあることを知っている。

第5条 柔軟性

健康な人は、画一的に物事を考えるより、柔軟な思考をする。

第6条 不確かさの受容

私たちが住んでいる世界は、高い確率とチャンスがあることを理解している。したがって、決して絶対的な確定したものではないと思っている。

第7条 創造的仕事への献身

多くの革新的な偉業を後世に残した改革者は、自己指向的で独自性や柔軟性を持ち完全燃焼の人生を送っている。すなわち損得勘定を考えず、何かに夢中になることである。

第8条 科学的思考

科学は、公開性・反復繰り返しの原則・実証性として定義されるだけではない。多くの科学哲学者が明らかに示しているように内発的動機づけと柔らかい発想を持ち合わせている。

第9条 自己受容

自分自身を他者と比べ、ランク付けをしたり、さらにそれを証明しようとしたりするより、無条件に受容する。

第10条 危険を冒す

感情面で健康な人は、危険を冒すことを辞さない。さらに、無鉄砲でなく自分がしたいことに挑戦する冒険心を持つ。

第11条 長期的快楽主義

即物的な快楽主義は、破綻をきたす。中庸の節度ある満足を大切に中・長期的な快楽主義を求め、精進努力をする。

第12条 現実的な努力

望むものを何でも手に入れたり、イヤなことを総て避けたりするのは、非現実的である。健康な人は、全く達成できない目標や非現実的なものを一生懸命求めて時間を費やすようなことはしない。

第13条 自己惑乱に対する責任

健康な人は、自分の思考・感情・行動に対してそれ相応の責任を取る。現実世界は、乗せられ、させられ、やらされ体験で起きる結果が皆無であると自覚する。身の周りで起きている出来事は、自分が関与して起こしているものである。  

 

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